動物園や水族館など、普段の生活で触れ合うことのない生き物を観察できる施設は、大人になってもワクワクする場所ですよね。
特に動物が好きな方にとっては、癒しの空間ではないでしょうか。
今回はそんな動物達をお世話する、飼育員のお仕事をご紹介します。
飼育員になるには:仕事内容
・担当する動物のお世話
飼育員の仕事内容は、主に担当する動物のお世話です。
餌をあげたり排泄物の清掃、動物舎の掃除など飼育する環境を快適に整えます。
また、毎日の健康チェックで動物達が元気に過ごせるようにすることも重要な仕事なので、担当する動物の生態を詳しく把握する必要あるでしょう。
・展示物の作成や解説
担当している動物に興味を持ってもらうために、展示物を作成したり、ショーをして解説をおこなうこともあります。
展示物で動物の生態や知識を伝えるときは、さまざまなツールを使って来場者にわかりやすく情報を提供していきます。
また餌やり体験やショーなどの企画・運営などをおこなう施設もあり、その場合事前のシミュレーションや練習も大切な業務です。
・動物の研究
希少な動物の繁殖や幼体の生育のため、観察・研究をおこないます。
特に動物保護の観点から、施設内で動物を繁殖させているケースが多いので、産卵・出産時期には24時間体制で動物を見守っているのです。
これらのデータを取得して研究に活かし、成果を発表することもあります。
飼育員になるには:年収
飼育員の年収は、働く施設によって大きく変わります。
民間の動物園や水族館 | 200万円~300万円前後 |
公営の動物園や水族館 | 270~400万円前後 |
アルバイト | 140万円~200万円前後 |
公営の動物園や水族館の飼育員では、正規職員は公務員となるので、給料がやや高く福利厚生が充実している特徴があります。
飼育員になるには:必要な資格
飼育員になるために特別な資格は必要ありませんが、動物に関する資格や専門的な資格が必須要件に指定されている施設も多くあります。
また公営の動物園や水族館の正規職員は公務員なので、働くには公務員試験に合格する必要が。
餌などの運搬のため、普通自動車運転免許(マニュアル車)が求められることも多いです。
その他持っていると有利にアピールできる資格は、以下の通りです。
・学芸員
学芸員は博物館などで資料の研究や展示、企画などをおこなう専門職で、国家試験に合格する必要があります。
日本にある動物園や水族館の多くは博物館に属するため、学芸員の資格を求められる施設もあるでしょう。
・潜水士
潜水士とは、潜水具を身につけて水中で様々な作業をおこなう専門職で、国家試験に合格する必要があります。
水族館で働く場合、潜水士の資格を持っていると有利になることがあるので、おすすめの資格です。
また潜水士の資格を持っていると、水槽の掃除や餌付け作業、海洋調査や水産物の採取など業務の幅も広がるでしょう。
・愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士とは、公益社団法人日本愛玩動物協会が認定する民間の資格です。
物の愛護及び管理に関する法律に基づいて、動物の習性や正しい飼い方、動物関連法、動物愛護の精神を学んだと証明されます。
愛玩動物飼養管理士は民間の資格ですが、国や多くの自治体から認められているので、社会的信用のある資格ですよ。
・飼育技師
飼育技師とは、動物園や水族館で飼育員の実力・能力を認定する資格です。
日本動物園水族館協会が認定している民間の資格で、動物に関する幅広い知識が必要となります。
試験に合格すると飼育技師として協会に登録され、認定証書とバッジを取得できるのです。
合格率も高いので、働きながらでもきちんと勉強すれば取得可能な資格と言えるでしょう。
・獣医師
獣医師は、動物全般の健康を管理する専門の医療職です。
医師と同様に国家試験に合格する必要があり、試験を受けるには獣医学科のある大学で6年間学ばなければなりません。
そのため取得するにはハードルが高いですが、獣医師免許をもっていると飼育員として非常に有利に就職できることが多いです。
飼育員になるには:飼育員になるルート
飼育員として働くための決まったルートはありませんが、採用されるには各施設がおこなう採用試験に合格する必要があります。
そのため動物に関する知識や理解を身につけなくてはならず、専門的な勉強をしておかなければいけません。
また公営の施設の場合、地方公務員採用試験に合格する必要があるので、動物に関する知識のほか一般知識や一般知能も学んでおきましょう。
・大学、短大、専門学校に通う
動物に関する学科がある大学・短大で学ぶと、幅広い知識を身につけられます。
また飼育員に特化した専門学校もあるので、最短で飼育員として働きたい方におすすめです。
・独学で学ぶ
独学で動物に関する知識を増やした後、飼育員として働くことも可能です。
その場合アルバイトとしてスタートすることが多く、経験を積んでキャリアアップという流れになります。
しかし飼育員の求人募集自体が少なく、大学や専門学校で学んだ方と採用枠を争わなければならないので、より多くの知識を学んでおく必要があるでしょう。
飼育員になるには:まとめ
いかがでしょうか?
身近で触れ合う機会のない動物のお世話ができる飼育員。
動物が好きな方は、憧れたことのある職業ではないでしょうか。
重労働と思われがちな職業ですが、機械化も進み飼育員の負担は徐々に少なくなってきていると言われています。
飼育員になりたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。